HOME > コンテンツページ

2014年度試験栽培報告 見出し一覧


●2014年度東川町産業用大麻試験栽培の結果のまとめ New!!
平成26年度東川町産業用大麻(ヘンプ)報告会が無事に終了
3月10日・14日平成26年度東川町産業用大麻(ヘンプ)報告会のお知らせ
●北方ジャーナル2015年2月号 産業用大麻の可能性(その9)−現実味を帯びる「道産ヘンプ」の復活ー 高評価!二次加工や製品提供の道筋が見えてきた”道産の麻炭”
●あさひかわ新聞1月1日号2015年特集 ヘンプは北海道農業の救世主になり得るか その将来性と可能性を探る
●北方ジャーナル2015年新年号 産業用大麻の可能性(その8)−東川町での試験栽培の歩みからー 
●12月26日 産業用大麻 茎で炭作り 
●12月7日 独占密着 産業用大麻 研究栽培の1年 けいざいナビ北海道(テレビ)
●11月11日 産業用大麻・ヘンプ 松家農園で収穫作業
●10月6日 産業用大麻 収穫ピーク
●9月9日 栃木県と北海道が100年ぶりにつながる!
●9月3日 北海道議会 産業用ヘンプ推進研究会 視察 
●8月18日 産業用大麻 普及へ法人
●7月1日 産業用大麻学ぼう 7月12日から東川 北海道ヘンプスクール開講
●7月29日の東川町産業用大麻現地説明会
●5月31日 畑への移植
5月1日 産業用大麻 東川で種まき
●4月6日 産業用大麻が北海道農業を変える?! けいざいナビ北海道(テレビ)

●3月28日付けで北海道知事より大麻取扱者免許(研究)を交付
3月19日 第3回北海道産業用大麻可能性検討会が開催
●3月5日の道議会で質問
●2月27日 産業用大麻 試験栽培で免許申請 将来、基幹作物に


2014年度東川町産業用大麻試験栽培の結果のまとめ
 




1)種子量が少なかったので、野菜用育苗トレイに手播きによって播種し、10aに約2600株を人手によって移植した。発芽率は80〜90%以上であり、育苗と活着は順調であった。

2)生育は極めて旺盛で、7月中旬から8月中旬にかけて草丈が日に5cm以上も伸び、最終的に4m近くに達した。雄は雌よりも20〜30cm程度草丈が高かった。

3)開花期は8月下旬から9月中旬であり、播種日、栽植密度による差はほとんどなかった。雄雌の比率は約1:1(1280:1320)であった。

4)雄株は開花後に葉が黄化し、次第に落葉した。雌株の種子を覆っている包葉や小葉は低温でも障害を受けないようであり、収穫後も緑色を保っていた。

5)登熟期間の積算温度不足や降霜、降雪の影響で稔実歩合は極めて低く、採種用の1140株から種子はわずか1.2kgしか得られなかった。千粒重は15g〜20gで栃木産の60〜80%程度であり、充実不良のためか、予備試験の結果では発芽率が60%程度であった。

6)乾物生産は9月下旬がピークで、5月8日播種・密植区の乾物重は26〜30t/haであり、ビート、デントコーン以上の乾物生産能力を示した。

7)簡易キットで開花期のTHC(テトラヒドカンナビノール)を分析したところ、平均値は0.019%、最大値0.08%ですべて0.1%未満であり、EUの基準値である0.2%の1/10以下であった。

8)樹木粉砕機で茎を粉砕して麻炭チップに加工し、これから花火用の麻炭などのヘンプ製品を試作した。今後はアサ茎チップや麻炭の基本的な性質について明らかにする必要がある。

9)「とちぎしろ」の一般的な生育特性と乾物生産能力について一定程度明らかにすることが出来たが、今後、さらに試験精度を上げ、バイオマス作物としての能力について見極める必要がある。
 
10)採種試験は不十分な結果に終わったので、試験設計について再検討する必要がある。



上記に関する平成26年度の詳しい報告書は、下記からPDFファイル(2.1MB)をダウンロードできます。関心のある方はぜひお読みください。

 平成26年度東川町産業用大麻(ヘンプ)試験栽培報告(クリックして下さい)



2014年度試験栽培 播種から収穫まで

平成26年度東川町産業用大麻(ヘンプ)報告会が無事に終了



おかげ様で、平成26年度東川町産業用大麻(ヘンプ)報告会が無事に終了いたしました。道内外から参加してくださった多くの皆様、そして、たいへんお忙しい中、研究発表を2会場でご報告いただいた北海道大学大学院教授の鮫島良次先生に感謝申し上げます。

札幌会場では、道議会議長の加藤礼一先生と北海道産業用大麻可能性検討会の松井博和先生(北大名誉教授)からご来賓挨拶をいただきました。お忙しい中、たいへんありがとうございました。

お二人からは、北海道におけるヘンプ産業への期待を込めて、心温まる激励のお言葉をいただき、共同研究者の松家農園社長の松家源一氏とともに感激いたしました。

また、道議会からは、道議会産業用ヘンプ普及推進研究会(会員64名)の、小松茂幹事長、藤沢澄雄事務局長、北口雄幸道議、中野秀敏道議、広田まゆみ道議、池本柳次道議、神戸典臣道議、花埼勝道議、赤根広介道議の先生方10名もが参加され、議会での産業用大麻への関心の高さがうかがえました。

札幌会場の参加者は定員を上回る95名でした。住所別では、このうち、札幌を中心とする道央から71名、白糠町など道東、十勝から10名、旭川、留萌など道北から7名、道南から1名、本州から6名(東京1、大阪1、仙台3、福井1)でした。

3月14日の東川会場参加者は93名で、住所別では、旭川を中心に東川、東神楽町などの上川管内から61名、次いで十勝から9名、オホーツクから8名、札幌など道央から8名、道外では、東京、岐阜県から6名、大阪から1名でした。

職業、所属別にみると、札幌会場では、有機農家を中心に、生産者が10名、議会、行政、大学、公的団体が25名、会社関係が60社でした。

東川会場では、農家が20名、役所、議会、大学関係が16名、会社が40社ほど、個人が10名、マスコミ関係が7社でした。

意外にも地元東川町の農家や一般町民の参加が少なく、むしろお隣の東神楽町や他の市町村からの農家の参加が多かったのが印象的でした。

両会場とも、昨年の東川町での産業用大麻の試験栽培の内容やその生産物の加工や販売など、今後のヘンプビジネスに興味、関心のある多くの皆様の熱気でたいへんな盛り上がりでした。今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。




平成26年度 東川町産業用大麻(ヘンプ)試験栽培報告会

 産業用大麻(ヘンプ)とは、日本の伝統的な麻の一種で、マリファナとは異なる全く安全な農作物です。衣食住からエネルギーまで、従来の繊維製品のみならず、建材やプラスチック、バイオマス燃料など、多分野での活用が期待されており、海外では広く栽培されています。
 昨年、東川町の研究委託を受けて、同町の(有)松家農園の松家源一社長と一般社団法人北海道産業用大麻協会の菊地治己代表理事の2名が北海道大麻研究者免許を取得し、5月より松家農園において、栽培、加工、採種・育種試験を内容とする民間初の試験栽培を実施しました。
今回は、それらの試験結果と麻茎チップや麻炭など加工試作品の紹介を行います。また、北海道大学大学院教授の鮫島良次先生には、アサの群落構造に関する学術講演をお願いしております。
 ヘンプの栽培、研究、普及、加工、製品開発、販売等に興味のある方は是非ご参加ください。
 参加費は無料、お申し込みは下記の東川町産業振興課または一般社団法人北海道産業用大麻協会まで。
 
●札幌会場
日時 3月10日(火) 15:00〜17:30
会場 カデル2・7 710会議室
    札幌市中央区北2条西7丁目、Tel:011-204-5100
定員 90名
対象  議会・行政関係者、各種団体、農業者、会社・法人、大学・研究機関、マスコミ関係


●東川会場
日時 3月14日(土) 13:30〜16:00
会場 東川町役場3階大会議室
   上川郡東川町東町1丁目16番1号 0166(82)2111(代)
会場が東川町役場に変更になりましたので、ご注意ください。

定員 150名 
対象 東川町民、農業者、管内自治体・議会関係者、会社・法人、一般消費者

内容(会場によって多少異なります)
1.平成26年度の試験栽培結果と平成27年度試験研究計画について
  菊地治己(試験実施者、(社)北海道産業用大麻協会代表理事)
  松家源一(試験実施者、松家農園社長、東川・上川ヘンプ研究会会長)

2.ヘンプ加工試作品(麻茎チップ、麻炭等)の紹介
  松家源一、能沢勇人(ノザワ物産社長、麻炭製造試験担当)     

3.栽植密度試験の群落光環境と葉面積調査
  鮫島良次(北海道大学大学院農学院教授)

4.質疑応答・意見交換、その他

主催:一般社団法人北海道産業用大麻協会、東川ヘンプ研究会、協力:東川町


●北方ジャーナル2015年2年号 ”農と食”北の大地から

産業用大麻の可能性(その9)−現実味を帯びる「道産ヘンプ」の復活ー
高評価! 二次加工や製品提供の道筋が見えてきた”道産の麻炭”


本シリーズ9回目です。著者であるルポライターの滝川康治さん、このたびもありがとうございます。今回は、松家農園でのアサ茎のチップ化とノザワ物産でのアサ炭の製造を中心に、道議会の産業用ヘンプ推進研究会の加藤礼一会長(議長)と藤沢澄雄事務局長(議会農政委員長)へのインタビュー、白糠町の産業用ヘンプ可能性検討委員会の動き、さらには、平成27年度の東川町試験栽培の研究計画などが紹介されています。

北方ジャーナル公式ブログ http://hoppojournal.sapolog.com/




ヘンプは北海道農業の救世主になり得るか
その将来性と可能性を探る

あさひかわ新聞1月1日号2015年特集



=====================================
ヘンプは北海道農業の救世主になり得るか
その将来性と可能性を探る

 東川町で松家農園を営む松家源一さんと、元上川農業試験場場長で、一般社団法人北海道産業用大麻協会代表理事の菊地治己さんの二人に、二〇一四年三月、北海道は産業用大麻(ヘンプ)の栽培を許可した。五月に松家農園で作付けが行われ、十一月に無事、収穫作業が終了した。この間二人は農作業の傍ら、講演会やシンポジウム、北海道ヘンプスクールを開講し、ヘンプの啓発に努めてきた。農園には道議会議員や行政・農業関係者ら大勢の人たちが視察に訪れ、ヘンプに対する関心は高まるばかりだ。松家さんと菊地さんに、道議会でいち早くヘンプを取り上げた加藤礼一道議(現議長)、ヘンプの商品化を目指す能沢勇人・ノザワ物産社長にも加わっていただき、ヘンプ栽培元年となった一年と、ヘンプの将来性について語り合っていただいた。
(司会/記録・佐久間和久記者)

●とんでもないポテンシャルを持つ作物

(司会)まず、ヘンプに関わるようになった動機からお聞きします
 
 ★菊地 北見農業試験場に勤務していた二〇〇三年に産業クラスター研究会オホーツク麻プロジェクトのリーダーで、建設会社社長の舟山秀太郎さんから、産業用大麻(英語でヘンプ、日本の麻、アサと同じもの)のことを教えられました。それまでは、「大麻=マリファナ=麻薬」というイメージしかありませんでしたが、ヨーロッパではマリファナにならない安全無害な「ヘンプ」が繊維以外にも建材やプラスチックの原料などに使われていると知って、非常に興味を持ちました。その後、二〇〇五年に北見農試でヘンプの試験栽培をすることになり、ヘクタール当り五十dを収穫しました。てん菜や飼料用トウモロコシで約二十二、三d、コメはモミと茎を合わせても十d程度です。ヘンプはバイオマス植物として、とんでもないポテンシャルを持っていると驚きました。

 ★松家 七年ほど前、北海道中小企業家同友会の大会が北見で開かれ、舟山さんと出会って、ヘンプから二万五千種類もの工業製品ができると聞き、すごい作物があるもんだと驚きました。その後、上川農試の場長だった菊地さんと出会いました。菊地さんは退職後、農業活性化研究所を立ち上げられ、ヘンプの魅力についてお聞きしているうちに農作物として、すごい将来性があると思いました。私は農業者ですから、次世代作物として非常に魅力があると直感し、何とか試作したい考えました。栽培には許可がいるし、厳しい制限もあります。でも、誰かがやらなければと思ったんです。

 ★加藤 菊地さんの退職後、色々な会合でお会いし、そのたびに「産業用大麻、産業用大麻」と言うので、教えてもらったり、自分でもインターネットで勉強すると、すごい作物だと分かったんです。栽培の許可権限を知事が持っていると知り、それなら自分でも役立つこともあるのではないかと思いました。道内の休耕地は百万fあると言われており、これが利用でき、農家の収入源につながるのであれば、こんな面白い作物はないと考えました。
 大麻は薬物だが、産業用大麻は農作物だと、分けて考えなければ混同されます。それで道の農政部に産業用大麻の農作物としての可能性を理解してもらい、そこから許可権限を持つ保健福祉部薬務課に話をもっていこうと考えました。農政部に「産業用大麻を検討する有識者会議を作って欲しい」と要請し、時間は少しかかりましたが有識者会議が立ち上がり、「産業用大麻の可能性は大いにある」という結論を出していただいた。その後、松家さんと菊地さんに許可が出るまでの進展は早かったと思う。

 ★能沢 私の場合は単純明快で、周りで誰もまだ手をつけていないモノということに、すごく魅力を感じました。それに、松家さんが栽培しているモノだということも大いに関係しています。松家さんは東川町内でもちょっと変わっている方で、確かな先見の目を持っています。松家さんが取り組んでいるのであれば、将来が非常に明るいと思ったんです。松家さんとは私の父の代からのお付き合いです。 

●これからの農業はペンプだと直感した

 ★菊地 産業用大麻の話をすると「面白いね」とは言ってくれるのですが、本気で相手をしてくれる人はいませんでした。でも、松家さんだけは違いました。それで、上川ヘンプ研究会を立ち上げる時、松家さん以外に会長になる人はいないと思ったんです。加藤先生も真剣に話を聞いてくださり、議会で質問もしてくれました。

 ★加藤 議会の質問では産業用大麻とは何かを最初から詳しく説明しました。質問が終わった後、農業が盛んな地方の議員から、「あれいったい何さ」と質問攻めに合い、「上川で栽培できるんじゃかいか」と感じました。今では道内のあちらこちらから、道庁や私にも問い合わせがあり、道内の色んな人たちが、色んな地域でヘンプの産声を上げ始めています。

 ★松家 これからの農業を考えた時、私は非常に危機感を覚えていました。高齢化で耕作地を放棄している農家が多く、若い農業者たちがこれを担うには限界があります。TPP(環太平洋経済連携協定)がどうなるか、全く不透明ですが、必ず影響があるはずです。それらに、既存の作物で対抗するには無理がある。ヘンプはこれをカバーできる作物だと、直感的に感じました。

 ★菊地 アサは戦前、繊維作物として作られたが、今では衣食住からエネルギーや薬まで幅広く使えます。こんな作物は、そうあるものではなく、また経営規模に合わせて栽培できる可能性がある。本州の伝統的な繊維栽培を北海道でもやりたいという若い人たちがいる一方で、大規模機械化で麻の栽培をやりたいという人もいるんです。

●地球を救うようなモノが隠されている

(司会)能沢さんは炭を作っていますが、ヘンプでも可能ですか

 ★能沢 アサの炭は飲用に使えると考えています。文献には解毒作用や整腸作用があると書いてあります。私は土壌改良を目的にモミ殻とソバ殻の粉炭を作っていますが、アサの炭からは人間に使えるものを作れると…。また「アサ酢液」を作れたら、という夢も描いています。アサ酢液の効能はまだ分かりませんが、可能性としては、今までの竹や木の酢液よりは、レベルが高いと確信します。大げさに言うと地球を救うようなモノが隠されているかも知れません。

(司会)初めてヘンプを栽培してみて、予想と違ったことはありますか。
 
 ★松家 思った以上にすごかったのは、成長性です。まさにスーパー作物だと実感しました。成長が早いし、丈夫です。多少、虫の被害はありましたが、まったく農薬を使わないで、収穫までこぎ着けることができました。         
 
(司会)二年目の今年は、どれくらいの作付けを予定していますか

 ★松家 昨年は二十二eをネットで囲み、十eに作付けしました。今年は大規模作付の試験もと思い、当初は一fを考えていたのですが、それは無理なので半分の五十eにします。三年目はぜひ一fにしたいですね。      

(司会)五十e分の種は収穫できましたか

 ★菊地 初年度の目的は種を取ること、どういう生育経過か、そしてバイオマス植物としての能力を確かめることでした。「とちぎしろ」は晩生品種で、北海道では八月下旬から九月にかけて花が咲きます。早く蒔いても、遅く蒔いても、開花期はほとんど同じです。十月末の時点では咲いた花の一割程度しか実をつけていませんでしたが、量的には多分大丈夫でしょう。ただ、寒さのせいか、粒重が軽いのが気になりますね。バイオマスの生産能力は、三十d近い成績は得られたので、てん菜や飼料用トウモロコシ以上の乾物生産能力のあることが分かりました。

 ★松家 成長性ととともに寒さに強かった。

 ★菊地 寒さから雌花を守るように枝の先端部には小さな葉が密集しており、収穫後も雌株の葉は青いままで、追熟しているようでした。すごい生命力です。雌株と雄株とがあるが、雄株は九月の初めから花が咲き始め、花粉を飛ばし終わったら、どんどん枯れてきた。雌株と雄株は非常に対照的でした。

 ★松家 生命力のすごさは他の作物にはないと思いましたが、できれば北海道の気候とよく似ているヨーロッパの早生の品種を使いたいと思う。

 ★菊地 この早生品種はフランスで作られ、現在ヨーロッパ全体で栽培されていて、雌雄同株です。その種を作っているフランスの会社幹部に会った時、将来、輸出してもらえるかと聞いたら、日本政府さえOKなら問題ないとのことでした。この権限は厚生労働大臣が持っています。

 ★加藤 国の認可に風穴を開けるのは大変でしょうが、特許栽培の治験をある程度出した後、どうするかを考えてもらうしかないでしょう。

 ★松家 種の収穫が課題なので、今年は量を確保するため、五十eのうち一部をハウスで栽培しようと考えています。将来どれくらいの数の免許申請があり、どれくらい許可されるかは分からないが、種の供給ができる体制を整えたい。でも、アサを加工する利活用がなければ、いくらアサを作っても何にもならない。その辺のところが、今年の大きな課題です。

 ★菊地 その取り組みのために、一般社団法人・北海道産業大麻(ヘンプ)協会を作ったんです。将来のヘンプ産業を考えている人たちに加入してもらい、松家さんのところで採取したものを使って、試験的に繊維や他の加工品の開発などをしてもらうという構想です。

(司会)能沢さんの会社では、アサ炭の第一作はいつごろできそうですか

 ★能沢 松家さんのところからの原料が入り次第取りかかりますよ。

 ★松家 能沢さんはモミ炭を作っていますから、モミのように細かくしなければなりません。それで茎を砕く特殊な機械を佐賀県のメーカーから購入することにしました。製造に三カ月かかるそうです。試験稼動で、茎を砕いて乾燥させ、茎茶にして飲んでみましたが、なかなかの味でした。健康食品としての可能性もあるかも知れません。

 ★加藤 昨年の夏、松家さんの農園を道議会の仲間と一緒に訪れた時、仲間の議員にアサから作ったビールをもらいました。海外から輸入したそうです。カナダ通商代表省の札幌事務所の人からも「アサの油から作った化粧品も輸入できますよ」と教えられました。

 ★菊地 カナダには約二万fのアサ畑があり、ほとんどがアサの実の生産が目的で、アメリカやヨーロッパ、一部日本にも輸出しています。一昨年、ドイツで開かれたヨーロッパ産業用大麻協会の国際会議で、今後十年間で、健康食品としてのアサの実、実の油、油から作った化粧品などのマーケットは百倍になると予測していました。アサの実は大いに期待できる分野です。日本は、ほとんどが輸入ですから、北海道で生産すれば、全国から注目されるでしょう。さらに、日本ではご法度ですが、世界では、医薬品、嗜好品としての大麻が合法化されているところもあり、米カリフォルニア州だけでも、医療用大麻の販売額が一兆円四千億円、全米では数兆円規模のマーケットです。

●高橋知事と佐藤のりゆきさんが公約に

(司会)ヘンプについての啓発活動が重要になりますね

 ★菊地 ヘンプは、マリファナになる大麻とは別の品種であり、薬物とは無縁だと知ってもらわなければなりません。そのためには、さまざまなヘンプ製品を開発し、 使ってもらうことも重要と思います。

 ★松家 アサは素材が軽く、ガサばるので、運賃コストがかかる。地元、道内で加工するのが一番いいんです。

 ★加藤 医や食、断熱材などの住の各分野の人たちが色んなアイデアで生産を始めると、非常な広がりが出てくるはずです。地元の中小企業で一生懸命やっている人たちが集まってくることが、地域起こしになります。

 ★菊地 海外では生産農家が一次加工で繊維や実を取り出し、それを加工会社に提供しています。北海道もやはり、そういう一次加工の会社が出て来なければ広がりを持てません。またアサは小さな新規就農の農家でも栽培技術を習得すれば、たとえ十eでも収益を上げられる可能性を持っています。

 ★加藤 春の知事選に立候補予定の高橋はるみ知事と佐藤のりゆきさんの二人は、公約の中にヘンプの振興を入れるようです。

 ★菊地・松家 それは嬉しい。では、北海道にヘンプ振興条例をぜひ制定していただきたいですねえ。

(司会)本日はありがとうございました


●北方ジャーナル2015年新年号に掲載

北方ジャーナル2015年新年号に、今年から東川町ではじまった産業用大麻(ヘンプ)の試験栽培の記事が掲載されました。最初の1ページだけの掲載ですみません。続きは、書店で。

産業用大麻の可能性(その8)−東川町での試験栽培の歩みからー
「ヘンプ元年に見えた収穫と課題  上川総合振興局が”有望”と支援」

本シリーズ8回目です。いつも念入りな取材をされているルポライターの滝川さんありがとうございます。今回は、タイトルのように上川総合振興局が支援の予定というスクープと9月に北海道ヘンプスクールの講師としてお呼びした栃木県の麻農家、大森由久氏の講演内容も掲載されています。日本で昔から栽培されてきた大麻、アサがどのようなものであるか、一般の方にもたいへんわかりやすい講演録となっていますので是非ご覧ください。


北方ジャーナル公式ブログ http://hoppojournal.sapolog.com/



●12月26日 産業用大麻 茎で炭作り 

12月26日、東川の松家農園において、アサ茎のチップ化とそれを原料とした炭の製造実験を行いました。チップ化の原料は、9月に間引き収穫した雄株と11月収穫の雌株です。茎の粉砕は、株式会社大橋(佐賀県)の樹木粉砕機(GS122MB)。炭の製造は、東川町の炭製造会社、(有)ノザワ物産が自主開発したもみ殻燻炭製造装置。これで茎のチップ化と麻炭製造に目途が立ちました。今後、チップと炭の特性調査を行う予定です。讀賣新聞旭川支社、あさひかわ新聞、農業新聞が取材に見え、本日27日の讀賣新聞北海道の朝刊に炭製造の記事が掲載されました。






●独占密着 産業用大麻 研究栽培の1年
 けいざいナビ 12月7日(日) 午前11:30放送


 番組ページ:http://www.tv-hokkaido.co.jp/news/keizai-nav-hokkaido/
TV番組「けいざいナビ北海道」のご厚意により、見逃した人でも、道外の人でも動画を見ることができるようになりました。Facebookの動画ページへの直リンクとなっており、重たいので3分割してあります。お手数ですが、各番号をクリックして再生してご視聴ください。
 その1(3分19秒)  その2(8分45秒)  その3(4分34秒)


●11月11日 産業用大麻・ヘンプ 松家農園で収穫作業

道からの認可を受けて、東川町からの委託という形で産業用大麻(ヘンプ)を試験栽培している松家農園(松家源一社長、東川町)で八日、初めての収穫作業がおこなわれた。
ヘンプの作付け面積は約一e。このうち、受粉の役目を終えた雄株は間引きを兼ねてすでに収穫を終えおり、この日は雌株が刈り取られた。
雌株は作付け用の種を取るため、十月二十八日の初雪後も、刈り取りをしなかった。しかし、その後の降雪で枝が折れたり、倒れているものも目立つ。
松家さんとともに道からヘンプの栽培免許を取得している菊地治己さん(元上川農試場長)は「採種用の株は、間隔をあけて作付けしたため、葉が生い茂り、その葉の上に積もった雪の重みで倒れてしまいました。まだ葉が青く、モミも緑色で、本当はもう少し置けばいいのでしょうが、刈り取ることにしました」と説明する。
松家さんは「来春用の種が取れるかどうか心配だったのですが、最小限の量は何とか確保できたと思っています」と一安心の様子だった。

あさひかわ新聞 2014年11月11日より


●産業用大麻 収穫ピーク 北海道新聞 10月6日



●栃木県と北海道が100年ぶりにつながる!



9月6日のヘンプスクールの講師として、遠路、栃木県からおいでいただいた、日本一の麻栽培農家で、日本麻振興会会長の大森由久氏に心からお礼申し上げます。実際に、東川町のアサ畑を見ていただき指導を受けましたが、初めての栽培ということで心配していたが、栽培管理が行き届いており、たいへん立派に育っているので感心した。こんなに大きく育ったアサを見たのははじめてだともおっしゃっていただき、アサ畑のオーナーである松家農園の松家代表はじめ一同大感激いたしました。

さらに、この生育の良さは、松家さんのこれまでの土作りの成果であり、地力が十分であるからと思う、生育に勢いがあり、虫や病害もほとんどない、雄花も咲き始めているし、種子も順調にいけば量的にも期待できる、細い枝からは繊維が取れるので試してみてはどうか、全体的にこの地域は伝統的なアサの栽培にもむいていると思う、との心強いコメントをいただきました。

また、今回のヘンプスクールには、特別ゲストとして、栃木県のアサの播種器を発明し、栃木県を日本一の麻生産地にした中枝(なかつえ)武雄氏の実弟で北海道で麻栽培の指導に尽力された中枝武三郎氏の御子孫である、砂川市にお住まいの中寺礼子氏にもご参加いただき、大森さんと対面していただきましたが、お二人ともたいへん感激しておられました。

そのご対面を目の当たりにした私たちも、あらためて麻の縁の強さ、不思議さに感銘した次第です。中枝氏の発明したアサの播種器のおかげで、播種作業が効率化し、正確な密植栽培が可能となったことから、質量ともに日本一の麻産地になれたとのことで、中枝武雄氏は、栃木県の大恩人で、その播種器は、現在では、栃木県の国宝とまで言われているそうです。20世紀初頭にパリで開催された万博に出展し、金賞をいただいたということも今回大森さんから紹介がありました。

そうした方の御子孫が北海道に住んでおられるということで、大森さんも、なんとか、北海道における麻栽培の復活に協力したいともおっしゃっていただきましたので、一般社団法人北海道産業用大麻協会の顧問をお願いしましたところ、即座にご快諾をいただきました。

今回、100年前にたしかに存在していた栃木県と北海道のアサを通じた強いご縁を実感するとと同時に、大森さんのご指導をいただきながら、21世紀のあらたなアサ栽培の復活をめざしたいと思います。

中枝武雄氏の実弟の武三郎氏は、兄の意向により北海道に永住し、麻栽培の振興をはじめ地域の産業振興に尽くされました。このことを知ったのは、あさひかわ新聞紙上に掲載された中寺さんのエッセイを読み、これはたいへんなことだと直ぐあさひかわ新聞の編集部に連絡先をお聴きし、お電話をさせていただいたのがきっかけですが、実は、このエッセイに気が付いて小生に教えてくれたのは家内であり、もし、彼女が気が付かなければ小生が気がついたかどうか。本当にちょっとしたタイミングでこうしたご縁に気が付かずにしまった可能性もありました。

あらためて、さまざまなご縁と皆様に感謝いたします。今後とも志を同じくする皆さんと北海道の麻産業振興に取り組んで参りたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。



●北海道議会 産業用ヘンプ推進研究会 視察 9月3日(水)

9月3日(水)北海道議会 産業用ヘンプ推進研究会の会員議員の皆様が、東川町(有)松家農園の産業用大麻(ヘンプ)の試作栽培ほ場{アサ畑)の視察に見えました。

同研究会の会長で加藤議長、同研究会幹事長小松道議、同事務局長の藤沢道議をはじめ、超党派の研究会会員(道議定員103名のうち、62名が参加!)のうち、今回は、副議長の木村道議、前議長の喜多道議をはじめ、委員会の正副委員長など議会幹部、会派の重鎮の23名の皆様がお見えになり、この種の視察としては、前代未聞の豪華視察団となりました。.お忙しい中、参加された先生の皆様には心からお礼申し上げます。大きく育ったアサを実際ごらんになって驚いておられましたが、ヘンプ産業の実現にむけて大きな可能性を感じられたようです。

こうした大きな流れとなったのは、何と言っても、昨年の3月の道議会で産業用大麻について質問し、道に産業用大麻可能性検討会を設置させた旭川選出の加藤礼一議長のご尽力のおかげです。あらためて、先生には心から感謝申し上げます。道議会の研究会を立ち上げ、そして今回視察の実現など本当にありがとうございます。...議長になられる前から、産業用大麻についてご自分でも勉強され、機会あるごとに産業用大麻の普及啓発をされてきた先生ですが、このたび設立した一般社団法人北海道産業用大麻協会の顧問も快くお引き受けいただき、心ら感謝いたしております。

同じく、研究会の呼びかけ人で、今年の2月の議会で産業用大麻について質問にたたれた小松先生、同じく呼びかけ人で、農政委員長の藤沢先生にも感謝申し上げます。農政の専門家として、産業用大麻普及について、いろいろご示唆にとんだご感想、ご意見をいただき、本当にありがとうございました。今後とも、ご指導をよろしくお願い申し上げます。

また、2月に同じく質問にたたれた広田先生にも感謝申し上げます。広田先生からは、麻の実入りのクッキーやヘンプビールの差し入れがありましたが、こうした先生の細やかなご配慮もヘンプへの議会の関心をさらに高めたともいます。本当にありがとうございました。
 
また、北海道産業用大麻可能性検討会の事務局責任者であり北海道農政部農産振興課の白幡課長も同行されました。地元、上川総合振興局からは田中農産係長が参加されました。今回は、道農政部の実門担当責任者の農産振興課長にも産業用大麻の可能性についてご理解いただいたと思います。

東川町からは松岡町長、長原副町長、鬼塚産業振興課長が参加、松岡町長ひきつける大麻という作物は本当にすごいですね、というユーモアあふるご挨拶がありましたが、小生も同じ思いでした。これだけの地方議会の議員の先生方が、アサ畑を視察されたのは、おそらく全国初ではないでしょうか。松家さんとともに、説明させていただいて、本当に感無量でした。あらためて、日頃からたいへんお世話になっている東川町の松岡町長はじめ、役場の皆様に感謝申し上げます。

来年の免許更新、試作面積拡大、試作町村の拡大、盗難防止用とされるフェンスの撤廃、海外品種の試験導入、野生大麻を活用した育種の実現などもしっかりと要望させていただきました。最終的には、産業用大麻振興条例の策定にむけ、北海道議会のご尽力をお願いする次第です。

また、当日は、東川ヘンプ研究会(松家会長)、上川ヘンプ研究会の有志も視察に立ちあいました。忙しい中、参加していただいたメンバーの皆様もおつかれ様でした。

また、このたび簡易キットによるTHC検査をはじめたばかりでしたので、その方法や、とちぎしろのTHCが検出限界以下であることを説明できたのも、たいへんよいタイミングでした。実際のデータをお見せいたしましたが、皆様、検査結果について安心されたようです。

以下、末筆となりましたが、お忙しい中、ご視察いただいた皆様をご紹介させていただきます。小生が現役時代からたいへんお世話になった先生も多きくおられ、東川町でお会いできて本当に感激でした。あらためましてお礼申し上げます。本当にこのたびはありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

-------------------------------------------------------------------------------------------------
2014年9月3日 北海道議会産業用ヘンプ推進研究会 アサ畑視察 参加者名簿

(自民党・道民会議)
本間勲(農政委員、少子・高齢社会対策特別委員) 、
喜多龍一(総合政策委員、食と観光対策特別委員、前議長)、
加藤礼一(議長 環境生活委員)、
大谷 亨(水産林務委員、北方領土対策特別委員)、
角谷隆司(経済委員、新幹線・総合交通体系対策特別委員)、
石塚正寛(建設委員長、道州制・地方分権改革等推進調査特別委員)、
藤沢澄雄(農政委員長 新幹線・総合交通体系対策特別委員)、
小松茂(水産林務委員、北方領土対策特別委員長)、
田中芳憲(保健福祉副委員長、産炭地域振興・エネルギー問題調査特別副委員長)、
野原薫(総務委員、少子・高齢社会対策特別委員、議会運営委員)、
村木中(農政委員、北方領土対策特別委員)、
吉田祐樹(文教委員、食と観光対策特別委員 議会運営委員会)、
三好雅(水産林務委員、北方領土対策特別委員)、
中野秀敏(総合政策委員、食と観光対策特別委員)

(民主党・道民連合)
池本隆次(水産林務委員長、北方領土対策特別委員)、
北口雄幸(総合政策委員、産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員)、
広田まゆみ(文教副委員長、北方領土対策特別委員)、
沖田清志(食と観光対策特別委員、議会運営委員)、
笹田浩(農政委員、道州制・地方分権改革等推進調査特別副委員長)、
木村峰行(副議長、総合政策委員)

(公明党)
包國喜介(総務委員、新幹線・総合交通体系対策特別委員長)、
吉井透(建設委員、少子・高齢社会対策特別委員)
 
(以上、順不同、敬称略)



●8月18日 産業用大麻 普及へ法人 



このたび、8月18日に一般社団法人北海道産業用大麻協会を設立しました。

おかげ様で、懸案であった、北海道ヘンプネットの法人化が実現いたしました。目的は、北海道における産業用大麻の有用性を広く道民に訴え理解を広め、産業用大麻の栽培と新たな大麻関連産業を創出するため、普及啓発をはじめ、各種の事業を行っていきます。

多くの企業、個人の皆様のご参加をお願い申し上げます。会員には当協会主催のセミナーへの優待制度やヘンプ製品開発研究への参加制度等の特典もあります。入会を希望される方は代表理事の菊地までご連絡下さい。
kuchisaki☆live.jp (☆を@に変えて送ってください)



7月29日の東川町産業用大麻現地説明会



おかげ様で7月29日の東川町産業用大麻現地説明会が無事終了いたしました。説明会には、地元、東川町、旭川市などの近隣市町村を始め、遠くは苫小牧、蘭越、帯広、札幌、滝川など道内各地から、募集定員の50名を上回る65名の参加がありました。

第一部のアサ畑の見学会では、2メートル以上に育ったアサ畑をご覧になった参加者の皆さんからは驚きの声も上がるなど、アサの生長力のすごさをわかってもらうには、やはり、実物を見ていただくのが一番と思った次第です。あらためて多くの皆様にアサ畑を見ていただき、産業用大麻(ヘンプ)への理解を深めていただければと考えております。

第二部の講演会では、主催者(上川ヘンプ研究会、北海道ヘンプネット)を代表して、松家上川ヘンプ研究会会長からの挨拶のあと、東川町の松岡町長から来賓としてご挨拶をいただきました。東川町としては、あらたな可能性をもつ産業用大麻について、今回の試験栽培の結果に大いに期待しており今後も全面的に応援していくというお言葉をいただきました。

北大名誉教授で北海道産業用大麻可能性検討会座長の松井先生には「科学技術と北海道の未来」と題してご講演をいただき、参加者の皆様もその説得力あるお話にたいへん感銘しておられました。先生は、科学コミュニケーターとして、産業用大麻(ヘンプ)への誤解と偏見をただし、北海道に新たなヘンプ産業が芽生えるよう今後も尽力されたいとのお言葉に一同感激いたしました。

講演会のあと、松井先生をアドバイザーに、北海道薬剤師会の宮下常務、北見香遊生活の舟山代表、松家会長によるパネルディスカッションを行いました。なお、小生は座長として司会進行を行いましたが、短時間にも関わらず、内容の濃い、議論であったと思います。

宮下常務からは、危険ドラッグなど薬物乱用の危険性について、特にこちらからお願いして話題提供をしていただきましたが、快くご参加いただきました。大麻=マリファナ解禁の最近の海外の動向なども紹介しつつも、国内においては、若年層の大麻事犯が多く、覚醒剤の濫用へと進むケースがたいへん多いので十分注意してほしいこと、また、産業用大麻の栽培にあたっては、無毒性(THCを含まない)であることをしっかり確認しながら慎重に研究を進めてほしいとのお話がありました。

旭川の薬剤師会の藤澤会長も参加されており、個人的には、マリファナとは異なる産業用大麻(ヘンプ)の栽培試験は、地域産業の振興にもつながる可能性があり、応援したい、また、薬物としての利用価値のないヘンプの存在について、多くの道民の理解を得ることが大事であり、薬剤師会としても、今後、何ができるか考えたいとのことで、本当にありがたいコメントでした。

現在、北海道でただ一人、大麻栽培者免許を所持して、9年間も連続して栽培して北見の舟山さんと、今回、東川で試験栽培に取り組んでいる松家さんからは、それぞれ、これまでの経過と今後の展望が熱く語られました。

千里の道も一歩から。こうした地道な現地説明会や講演会を通して、少しずつ、地元をはじめ道民の理解を得ていくことが、市町村をはじめ、道議会、そして行政を動かし、産業用大麻を北海道の新たな基幹作物とし、ヘンプ産業を興す大きな力になることを信じて、上川ヘンプ研究会、北海道ヘンプネットの皆さんとともに、今後も活動してまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。(菊地)


●産業用大麻学ぼう 7月12日から東川 北海道ヘンプスクール開講

【東川】 農業者や研究者でつくる北海道産業用大麻普及推進ネットワーク(北海道ヘンプネット)は7月12日から、産業用大麻について学ぶ「北海道ヘンプスクール」を上川管内東川町で開講する。
北海道ヘンプネットによると、産業用大麻を系統立てて学ぶ講座は道内で初めて。講師は3月に大麻研究者免許をそれぞれ取得し、東川町で試験栽培を行う元上川農試場長の菊地治己さん(64)、農業松家源一さん(66)ら。一般と専門家の2コースあり、一般コースは大麻の基礎を解説する。
8月の毎週日曜開催で、受講料は大人千円、一家族1500円(子供は中学生まで)。高校生(500円)は学校が許可し、担任らの引率を条件とする。
専門家コースは栽培や加工、流通などのビジネスや、普及・研究を目指す人を対象と想定。栽培実習のほか、国内外の大麻産業を学ぶ。7〜12月の全6回。受講料は1回5千円で6回分を前納する。
産業用大麻はマリファナ成分をほとんど含まず、住宅用断熱材の材料などへの活用が期待されている。菊地さんは「家族連れなどに見学してもらい、産業用大麻への偏見をなくしたい」と話す。申し込みは各コースとも菊地さん kuchisaki☆live.jp ☆を@に変える
(北海道新聞 全道版 7月1日)




●5月31日 畑への移植

5月31日の今回の移植には、遠くは九州の福岡、道内では札幌、新十津川、遠軽、富良野から22名の皆様が駆けつけてくださいました。まだ幼い子供さんも手伝ってくれましたし、老若男女が、本当に楽しく作業に汗を流し、ともに移植までこぎつけたことを喜び合いました。本当にお疲れ様でした。

松家さんは、本業の育苗や畑、田んぼの準備など、一年のうちでもっとも忙しい時期ですが、すべてに優先し、アサの育苗から畑の準備、管理棟の設置までがんばってくださり、あらためて感謝いたします。

おかげ様で、小生も久し振りに現役復帰し、圃場設計から作業の段取りなどを行いましたが、圃場で作物を相手に研究する喜びを久し振りに味あわせていただきました。
(菊地)

読売新聞旭川上川版 6月1日




●5月1日 産業用大麻 東川で種まき

東川町の松家農園で行われたアサの種まきが、本日の北海道新聞朝刊の全道版に掲載されました。こうした新聞やTVの報道によって、道内における産業用大麻(ヘンプ)への認知度が確実に高まってきました。北海道新聞社はじめ、マスメディアの皆さんに感謝です。(菊地)

2014年度試験栽培 免許申請から交付まで



けいざいナビ北海道 2014年4月6日(日) 午前11時30分〜 
「産業用大麻が北海道農業を変える?!」について放映されました。
http://www.tv-hokkaido.co.jp/news/keizai-nav-hokkaido/



2014年3月28日付けで北海道知事より大麻取扱者免許(研究)を交付


このほど2014年3月28日付けで北海道知事より大麻取扱者免許(研究)を、東川町の(有)松家農園代表で上川ヘンプ研究会の会長でもある松家源一氏とともに交付されました。
退職後、栽培者免許の取得支援を行ってきましたが、このたびは、小生自身も栽培・育種研究が可能な大麻研究者の資格を認可されたことに感無量です。

農業試験場での研究経歴、特に作物育種に関する専門知識と産業用大麻の普及にかける思いが当局に理解・評価されたものと信じ、今後は、農作物の栽培のプロである共同研究者の松家源一氏とともに産業用大麻の栽培技術、加工技術、採種技術等の研究に取り組んで参りたいと思います。

なお、我が国では、新品種育成までも目的とした研究者免許が民間に認可された前例はないものと思われ、極めて画期的です。免許審査の実務を担った北海道保健福祉部医療薬務課をはじめ、関係の皆様に対し、心から敬意を表したいと思います。また、北海道における産業用大麻の普及啓発活動を応援してくださった全国の皆様にも感謝申し上げます。

正直なところ、うれしい反面、その責任の重さを痛感いたしております。産業用大麻の栽培はもとより、品種改良についても全く経験の無い二人ですが、明日の北海道農業に役立つ産業用大麻の栽培法と加工技術、採種技術などの開発研究に全力を尽くしますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。(菊地)



●2014年3月5日の道議会

広田まゆみ道議の歴史的な質問と、それに対する高橋はるみ北海道知事の歴史的な答弁がありました。これに関しては、可能性検討会の発足のページにYoutubeのリンク入りで解説してあります。



●第3回北海道産業用大麻可能性検討会が3月19日(水)15:30


北海道庁2階の共用会議室で開催

これについて松井座長からの検討会まとめが提案され、おおむね了承の運びとなりました。詳しくは可能性検討会の発足のページにて


●2月27日 産業用大麻 試験栽培で免許申請 将来、基幹作物に